「初産」という言葉があるように、誰しも最初は「出産初心者」
初産婦さんにとっては、出産はまさに「ミステリーゾーン」。
赤ちゃんに合える楽しみもありますが、どんな風に出産が進んでいくのか?
まったく未知の世界です。
でも、先輩ママの話をきいたりすることで、その不安は減っていきます。
そしてまだ見ぬわが子との対面の瞬間が想像できて、ちょっとワクワクしてきます。
当日どんな流れなのか?ちょっとのぞいてみましょう。
「いよいよ分娩室へ!」からのドキュメント 5つのステップ
1.分娩は「全開大」からスタートです
看護師さんが産婦人科の他のスタッフに「ぜんか~い」とお知らせしています。
初産のママには、単語の意味がわからなかったとのこと。
先生や助産師さんが言っている専門用語の意味って、結構気になります。
それがちょっとでもわかっているだけで「フムフムそういうことか」と気持ちが落ち着きます。
ちなみに「ぜんかい」とは、「全開大(ぜんかいだい)」のこと。
子宮口(しきゅうこう)が10センチ開くと、赤ちゃんの頭が通れる、その状態を指します。
子宮口が「第1関門」とすると、膣が「第2関門」です。
第1関門を抜けた赤ちゃんとのご対面のため、ここで分娩台に上がります。
2.分娩台にあがる
陣痛が1~2分間隔になってから上がるので、結構大変です。
分娩台が、とてつもなく高く感じます。
安全第一、遠慮せずに周りの人の手を借りながら上がりましょう。
3.会陰切開
病院によってまちまちですが、裂傷を避けるために「会陰切開」をする産婦人科があります。
普通の状態でこの言葉を聞くと「どれだけ痛いんかい?!」と思いますが、
出産に挑んでいる妊婦さんは、これはなんてことのない痛みです。
陣痛ですでに痛いですし、麻酔をしてくれるのでチクってした痛み程度でした。
もちろん自然がいいとは思います。
でも、それで妊婦さんも楽になるというメリットもあります。
実は、私も初産のときは聞けませんでした。
「恥ずかしいな」
「自然じゃなくていやだな」
「先生に面倒くさい妊婦だと思われるかな?」
いろいろな思いがありました。
やってみての感想ですが、やはり痛い思いをしている時間が短いほうがいいですし、直りも早かったです。
4.分娩
さあ、いよいよ赤ちゃんとのご対面です。
強い陣痛がきたら、自然の力でいきみます。
赤ちゃんの頭が出てくることを「発露:はつろ」といいます。
そうするとあごを上げて背中をそらす姿勢をして出やすくなって出てくるのです。
骨盤の中から頭を出し、うまく回りながら産道を進むのです。
赤ちゃんも知恵を働かして、うまく出てくるようにできているのです。
さらに、助産師さんは「出産のプロ」。
経験を積んできているので大船に乗った気持ちで言うことを聞きましょう。
陣痛は、骨盤を徐々に押し広げる「赤ちゃんのテクニック」とも言えます。
なので、その波(陣痛の波)にうまく乗って乗り越えましょう!
ちなみに、子宮の筋肉は、手などと違って自分の石で動かせる筋肉ではありません。
子宮は、お産が始まったら心臓のように収縮を定期的に繰り返します。
定期的に起こり、だんだん短く、そして強くなっていきます。
赤ちゃんの気持ちとしてはどんな感じか想像したことありますか?
生まれるまで、暖かい羊水の中では、へそのおから酸素を供給してもらっていました。
でも、産道を出た瞬間に外界の空気が吸えるように徐々に準備しているのです。
お母さんにも赤ちゃんにも、「いきなり」でなく「ちょっとずつ」環境を変えていくためのシステムが「陣痛」なのです。
よくできていますね。
何で陣痛がどんどん感覚が狭まって、痛みが増していくか、その事情がわかると「なるほど、よくできているぞ、あたしの体」と合点がいくわけです。
さあ!お待ちかね!かわいい赤ちゃんとのご対面!
もうひとつ、仕事があります。
5. 胎盤を出す
「後産」といわれるものです。
赤ちゃんが生まれた後に「後陣痛」(子宮が収縮するの)が来て、胎盤が出てきます。
通常30分以内に出てきます。
レバーのようにつるっと出てくることもあります。
めったにありませんが、胎盤癒着していて、掻爬(そうは)することもあります。
わからないことは質問していいのです
「わからないこと」は、「不安なこと」です。
任せて安心です。
「こんなこと聞いちゃいけないのかな?」
「知らないのはあたしだけ?」
そんな心配は無用です。
病院で先生に、助産師さんに、先輩ママにどしどし質問しちゃいましょう!
あとは、育児漫画など読むのもおススメです!
「育児書どおりでなくてもいいんだよ」という肩の力の抜ける一冊です。
兄弟ができるとこんな風だよということもわかります。