「手首の内側を押して出てくるこぶの数が、将来自分が生む子供の数なんだよ」
子供のころ、こんな話をお友達としていたママ、いませんか?
それは迷信ですが、残っている卵子のおおよそ数がわかる検査があるをご存知ですか?
「原始卵胞」って?
卵子を育てる袋「卵胞」の「素」になるものです。
生まれる時には、約200万個、月経のはじまる思春期には約20~30万個まで減ってしまうのです。
さらに、一回の生理で1000個減ります。
その「原始卵胞」の残りの目安がわかる検査があるのです。
「アンチミューラリアンホルモン」(AMH)から、残りの卵子の数がわかる?
近年話題になり注目されてきているものに、アンチミューラリアンホルモン(AMH)というものがあります。
あまり聞きなれないホルモンです。
アンチミューラリアンホルモン(AMH)とは?
「原始卵胞」から発育する「前胞状卵胞数」が血中のAMH値に出ます。
「アンチミューラリアンホルモン検査」を行う事で、「原始卵胞(卵子の素)の残りの目安」を知る事ができます。
「原始卵胞」が少なくなってくると「アンチミューラリアンホルモン」の値が低くなります。
ちなみに「アンチミューラリアンホルモン検査」は、生理とは関係なくいつ測ってもよい「血液検査」です。
参考)血液検査キット デメカル
一方「精子」は?
精子は、「精子の素」となる細胞を増やす事ができるのです!(ずるいですね)
何歳になっても、睾丸で精子を作れます。
作られますが、新しく、何歳になっても精子は作られ、年齢の影響をほとんど受けません。
ちなみに、精子の素になるのは「精祖細胞」といって、精巣の中にある「精細管」の中で細胞分裂を繰り返します。
「精子」は、80日かけて「精祖細胞」から「精子」になるのです。
卵子も一緒に年をとる?!
卵子の素「原始卵胞」は、胎児のときの状態で何十年も生られる「特殊な細胞」です。
卵巣内で待機しています。
生きられることはいきらるのですが、「原始卵胞」も年を重ねてきています。
年取ると、どうなるのか?
排卵しても、卵子として機能しなくなることが多くなります。
具体的にはどういうことなのでしょうか?
⇒受精卵になったとしても育たない
⇒育っても着床しない
⇒着床しても流産してしまう事が多くなる
「若いから大丈夫」ではない
20代、30代で閉経する女性もがいます。
普通、50歳前後で閉経する女性が多いのですが、40歳未満(20~30代)で閉経してしまうことを「早発閉経」といいます。
どうしてそのようなことが起きるのか?
染色体異常や自己免疫疾患などもありますが、10~20%くらいです。
原因は確定できないことのほうが多いのです。
過度のダイエット、ストレスや慢性的な疲労、タバコなども早発閉経の原因といわれています。
「自分の体を大事にすること」は、「赤ちゃんを産みやすい体を作る第一歩」なのです。
生理がないということは、排卵も無いということ。
閉経の前段階では、アンチミューラリアンホルモンも減っているのです。
卵子には「限り」があるのです。
後から作ることができないのです。
こういうことは、学校の保健の授業で教えてもらってもいないし、親からも聞いて事が無い人が多いのでは?
まず、知ることが大事です。
自分が何をするべきかをよく考えましょう。