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生理周期も整っているのに


私が不妊治療を始めたのは、結婚して2年の頃でした。24歳の時に入籍し、結婚が比較的周りよりも早かったため、しばらく子どもができなくても、そんなものなのかな…程度に考えていました。生理周期も毎月来ているし、年齢も若いから特別妊娠しにくい体質だなんて思ってもおらず、ネットで調べても、あまり気にしすぎるとストレスになって余計に授かりにくくなるという言葉を鵜呑みにしてしまっていました。
でも、結婚2年目を迎えた頃、あとから結婚した友達が妊娠しているのを知り、徐々に焦りが出始めました。毎月生理が来るたびに落ち込み、でも次こそは…!と思っているうちにあっという間に月日が過ぎ、周りからも「子ども、欲しくないの?すごくかわいいよ?」とか「先越しちゃったよ!早く作りなよ!」と言われるようになり…まさか相手も私が不妊で悩んでいるなんて思いもしないだろうから、悪意があって言っている訳ではないと分かっていても、何気ない一言で傷つきどんどん追い込まれていきました。
思い返してみれば、当時はまさか自分が不妊治療をすることになるとは思っていなかったので、病院に行こうと決心するまでは、どうすればいいのかわからず精神的に一番追い込まれていたように思います。

今は不妊の定義が「避妊せずに普通の夫婦生活を送っていて1年できなければ不妊症」として病院への受診を薦められていますが、当時はまだ2年とされていて、結婚して2年経った頃、ようやく病院を受診しました。
受診と同時に、ストレスになるからと今まで気にしないようにしていた不妊についてもたくさん勉強して心構えの準備をしました。
幸いにも夫は協力的で、不妊治療をすることも快く受け入れてくれました。精液検査も嫌な顔一つせず、すぐに受けてくれました。その結果を聞きに病院に行った時は、夫よりもすごく緊張してしまいました。もし数値が悪かったら、高度な不妊治療にステップアップしなければならない…夫も自分が原因だと知ったら相当傷つくだろうし、私も治療がストレスで夫を責めたりしないだろうか、金銭的にもどうなるのか、そんな状況でも支え合っていけるか?など、先のことが想像できず心配でなりませんでした。

結果は良好でした。
帰りの車の中で緊張の糸が切れ、泣いてしまいました。
この先、こんなことがたくさんあるかもしれないのに乗り越えられるんだろうか…
卵管造影検査など色々な検査をした結果、医者からは「年齢も若いし、現段階では、はっきりとした原因はわからないけど、生理周期が短いから薬での調整とタイミング指導で様子をみていこう」ということになりました。
先生の様子からして、なんとなく自分は妊娠する可能性が高いんだと感じ、病院に通っていたらいつかは赤ちゃんができるんだ、来年の今頃には赤ちゃんがいるかもしれない!そんなことを思っていました。赤ちゃんができたことを考えて、色々調べたり、名前だって考えたりもしました。

でも、治療をしたからと言って、そんなに簡単にことは進みませんでした。
若いから大丈夫という言葉が次第に、若いのになんでだろうね?という言葉に変わっていきました。
治療をはじめて1年経ったか経たないかの頃、タイミング指導から人工授精に切り替わりました。
人工授精は一般的には痛くないと聞いていたけれど、私の場合、管が入れにくいために、器具で子宮口を引っ張って押さえながら管を入れなければならないようで、その処置の間は、血の気が下がって意識も引っ張られるような感じがして、とにかく今までに経験したことのない痛みでとても辛いものでした。
その痛みのせいで冷や汗と吐き気がして、激痛のあまり気絶するってこんな感じかなと、処置している間、ぼんやりとした意識の中で考えていました。
出産はもっと辛いかもしれない。もっと長い時間痛むだろうし。でも、その後に我が子に会えると思うから頑張れるんだろうな。
この痛さも妊娠に繋がってくれるんだろうか…。

しかし、そんな苦労も虚しく結果は全敗。4回挑戦して、一度も妊娠反応を見ることは出来ませんでした。
そして、追い打ちをかけるように、さらにショックな事実がわかりました。不妊治療をしている間に、卵巣年齢が高いことが解り、40歳くらいで閉経するかもしれないと告げられました。まだ30歳を迎えてもいないのに閉経が近いだなんて、予想もしていませんでした。あと数年?もしかしたら周りの同年代の子が出産している間に自分は更年期障害で悩んでいるのかもしれない。なんで自分が…不妊になるようなことなんてした覚えもない。タバコも吸ったこともないし、子どもを堕ろしたこともない。夫と結婚する前はきちんと避妊もしてきたし、結婚も早くして、出産適齢期を過ぎている訳でもない。婦人科にかかるような病気もしたことない。なのに、タバコも中絶もしたことがあるあの人はできて、なんで私はできないの?しかも閉経も早いなんて。
一体自分になんの落ち度があったんだろう…。
こんな事考えたところで、現実は変わらないと分かっていても、この理不尽な状況を中々受け入れられませんでした。不妊治療をしていることを知っている周囲の方たちからは、若いから大丈夫、50歳くらいで産んでいる人もいるからまだまだ大丈夫と励まされることもありましたが、この時期はその励ましは余計に辛くさせるものでした。

体外受精

5回目の人工授精を待たずに、今までの経過をみて先生からはなるべく早めに体外受精にステップアップした方がいいと告げられました。
体外受精は夫と話し合ってすぐに始めようということになりました。仕事も退職しました。仕事を休んだり遅刻早退することが増え、周りのスタッフにも迷惑をかけるだけでなく、担当している顧客には、なおさら休む理由を言いづらく、それが原因で信頼関係が崩れてしまうのはもっと辛いので、退職して良かったと思うようにしています。金銭面では少し心配もありましたが、貯金もある程度あるし、節約生活を勉強するいい機会だと前向きに思うようにしました。
後悔しないように、今できる事を頑張ろう。一方で、自分は頑張っても、もしかしたら一生子どもを授かることができないかもしれないとも考えるようになりました。
どれだけ頑張っても、子どもを授かる事ができない事もあるのだから、諦める事も受け入れなきゃいけない時が近づいてきている…と思いました。

いよいよ体外受精を開始しました。
体外受精は人工授精と比べて想像していたよりも超えなきゃいけない壁が何度もあり、緊張の連続でした。
卵巣年齢が高いことで、投薬しても反応しにくい状態で、そもそも体外受精の治療が開始できるかできないかのギリギリのラインにいました。それを乗り越えると、今度は毎日注射をしに病院に通い、薬漬けの日々を過ごしました。でも、卵胞が上手く育たず、数もほとんどない状態で、先生からは採卵しても1個も取れない可能性があると言われました。私の年齢だと20個近く取れる人もいるというのに…。
駄目元で採卵した結果、なんとか1個取ることが出来ました。後日杯移植を行いましたが、人工授精の時と同じく、管を子宮口に通すのに難儀し、悪戦苦闘しながら何とか移植も成功しました。治療をスタートしてから緊張の連続で過ごし、待ちに待った妊娠判定を迎えました。

先生は非常に厳しい顔をしながら、「妊娠はしている…けど今回は流産すると思う」

半分諦めていたので結果に驚きました。流産の可能性が高いと聞いていても、生まれて初めて妊娠し、今お腹の中に大好きな夫の赤ちゃんがいる事が本当に嬉しく、生まれて初めて嬉し泣きしてしまいました。
結局、数日後には胎嚢も確認できないまま流産してしまいましたが、それでも、妊娠できる体であることもわかり、希望が持てました。
周りの人にとってみれば、胎嚢も確認できない状態では赤ちゃんだと思わないかもしれません。流産した事の方が辛く感じてしまうかもしれません。私たち夫婦も分かっていても流産した時は泣いて過ごし、しばらく落ち込みました。
それでも、私たち夫婦にとっては、ずっと子供を授かることを半ば諦めていた為か、わずかな間だけでも一緒に過ごせた事が幸せでした。

そして、また体外受精を再開しました。
前回の採卵で1個しか取れなかったため、また採卵するための治療から開始しました。次も治療開始できるのか心配でしたが、何とか開始することができ、また毎日注射に通ったり、薬を使ったり、採卵に向けて頑張りました。結果、今度は2個採卵することが出来ました。
先生も受精卵の状態も良好だし、子宮内膜の厚さもあるから可能性が高いと言い、期待が高まりました。

胚移植もスムーズ行えるように事前に練習もしました。今度こそ、無事に育って…!!
神社に何度も参拝しに行きました。ストレスになるような事は避け、規則正しく過ごし、あとは祈ることくらいしかすることが出来ませんでした。

結果、今度は妊娠反応すら見ることは出来ませんでした。

3回体外受精を行い、やれるだけのことは全部したつもりでしたが、報われることはありませんでした。
一般的に3回体外受精を行えば90%は妊娠するそうです。年齢的にも可能性が高い部類に入ることを考えれば、ここまでして授かることが出来ないのであれば、さらに今後授かる可能性は低いのだろうから諦めた方がいいかもしれないと思いました。
大好きな夫の赤ちゃんに会いたい。夫と子どもと過ごす未来が来ない事を想像するだけで寂しく悲しい気持ちでいっぱいになりました。
きっと諦めたら後悔するんだろうな。もう一回頑張ればできたかもしれないと。
でも、不妊治療は夫や私が元気だからこそ続けることができるけど、いつ何が起きるかわからない。もし、また治療を続ける選択を選んだとしても、ゴールの見えない中、プレッシャーと焦りとストレスと色んなものに押しつぶされ自分らしくいられる自信がない。夫との関係が悪くなったり、元気でいられない状態になったら…そう思うと、夫と過ごせる時間もかけがえのないもので、それをいつまでも犠牲にして治療を続けるのはもっと後悔してしまうかもしれないという気持ちもありました。

夫は貯金が底をつくまで頑張ろう、病院を変えて遠方まで通ってみたらどうかと提案してくれました。
自分の頑張りが足りないんだろうか、ここで諦めてしまうのは夫に申し訳ない、でも続けて結果が出なかったらもっと怖い。
考えても考えても何が正解なのか全くわかりませんでした。

結局、治療を終了する形をとり、再開したくなったらまた続けてみようということになりました。でも、どんな形をとるにせよ、子どもを授からなければ、ずっと後悔がついてまわると思っています。
それでも、自分を見失わず、支えてくれる人たちを大切にしたいので、私たちはこの形を選びました。

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